漫然運転とは?
個人的には、聞きなれない言葉でした。
けれど、知人たちの体験談を聞くにつれ気になりだしまして。
調べてみました。
同時に個人的な対策をば、まとめました。
他人ごとでなかった。いつもの帰り道に潜む漫然運転。
実は、以前、事故に遭いました。
そのとき、職場の同僚たちが、我も我もと体験談を語ってくれまして。
たぶん、みんな、慰めてくれようとして、いっぱい語ってくれたのだろうなぁと思います。
本当にありがたい。
けれど、それと同時に、こんなに事故体験ってあるものなの?と少々怯えてしまったというのも本音。これは、うちの地域性も多分にあると思われますが…
職場の同僚のほぼ100%が何らかの事故を起こしておりました。もらい事故も物損のみも含みますがね。
いっぱい語ってくれた中で、一番、多く聞かれた単語がコチラ。
「だって、疲れてたんだもん」
それはそうだよね。
通勤前に家の用事して、仕事して、残業までして、子どもを塾に送って…
我が職場の同僚たちは、たいてい、このようなスケジュールで動いております。
本当に疲れるよね。
頭が下がりますじゃ。
それで、仕事帰り、つい疲れて、眠りはしないけれど、ボッーとしてしまうということがあるようなのです。
そして、そのボッーとの間に、前の車に衝突してしまったと友人Aが言っておりました。
かなりの衝撃だったらしく…
相手方にお怪我がなかったことだけは幸いだったと言ってました。
もう一人の友人Bは、追突された話。
横断歩道で停車直前に後ろから衝突されたと。
いつもの道で、ボッーと運転していたら、突然、信号が赤になった。
慌ててブレーキを踏んだら、後ろからガーンと。その友人B曰く、
「だって、ここの信号変わるの見たことなかったし。」
どうも押しボタン式の信号らしく。
「あの横断歩道、人間が歩いてるの見たことないかも」
と周囲の人々も言っておりました。
でも、その日は、人様が押して渡ろうとしていたわけです。
そして、突然、信号が赤に変わったと。
衝突してきた車の運転手も友人Bと同じことを言ったそうです。
「確かに、急に赤になったように見えた。」
(後で、お巡りさんが、二人の前で、そんなことはないと説明してくれたらしい。)
そして、二人そろって、
「すいません。疲れていたもので」
と同時に頭を下げたと。
(これは、語ってくれた友人のネタかもしれない。盛ってる可能性アリ。)
ここまでは、マメムも、
みんな色々あるのね…
慰めてくれてるのね…
有難う
などと思っていただけだった。
でも、その数か月後…
事故のトラウマもすっかり癒えたころ。
いつもの道をいつものように帰ってきた。
もちろん車で。
それの何がおかしい?
何もおかしくはない。
ただ、その日、あまりにもボッーとしていて、どうやって自分が車を運転して帰って来たのか、覚えていなかったのです。
「あれっ、もう着いてた」
そう呟いた自分のセリフを反芻して理解したとき…
心底、ゾっとしました。
これが、「漫然運転」というものです。
その昔、電車通勤だったころ。
あまりにも疲れていて、どうやって乗り換えして帰ってきたか、まったく覚えていないという事が多々あったけれど…
あの頃とは、もう訳が違う。
これが、どれほど危険なことか…
この時、初めて、友人たちの話に実感が伴ったのです。
漫然運転とは何か? それはキケンな運転です。
漫然という単語を辞書で引いてみました。
広辞苑第7版です。
まさしく、ボッーと帰ってきてしまった、あの日のマメムの状態です。
つまり、心ここにあらずということですよね。
疲れている。
心配ごとがある。
考え事が止まらない。
いろんな事情で、「漫然運転」になってしまうものです。
けれど、どんな事情があったとしても「漫然」と運転するのは、メチャクチャ危険です。
なぜなら…、
漫然運転は、死亡事故の原因のトップだからです。
「漫然運転とは?」と調べていると…
10年間、死亡事故の原因のトップです!
という記事を発見しました。
以下、少し引用させていただきます。
さらに漫然運転は交通死亡事故の最も大きな原因にもなっています。「平成29年における交通事故の発生状況」(警察庁)によると、死亡事故3,247件のうち漫然運転が原因によるものは全体の16.8%、545件でトップになっています。また漫然運転による死亡事故が10年にわたりトップになっています。
漫然運転とは。前方不注意による事故の予防と対策(チューリッヒ保険会社)
これは、「平成29年度」の統計に基づく記事です。
ということで、令和三年度の統計を調べてみました。
死亡事故2780件のうち、漫然運転が原因による死亡事故は、16.4%(456件)になります。
「令和3年における交通事故の発生状況」(警察庁)
令和3年も事故原因のトップは、「漫然運転」となっていました。
これは、交通事故の発生原因のトップではなく、「死亡に至る」交通事故の原因のトップということです。お間違いなきように。
つまり、漫然運転は、「死亡に至る事故」もしくは「大事故」につながりやすいという事になります。
怖い…
ここで、改めて、自分のボッーと運転を振り返ると…
怖さが倍増しますね。
よく無事に帰って来れたなとシミジミ思います。
漫然運転はキケン。では、どーすればいいのか?
「漫然運転」がキケンなことは、マメムもよく分かります。本気で気を付けなければならないことも分かっています。
けれど…
マメムも友人たちも、わざと「漫然運転」しているわけではありません。
本当に気が付いたら「ボッー」としていたわけです。
そうですよね?
誰も事故に遭いたいわけないんですから、わざとボッーとしているわけではないのです。
だけど、いくら「わざとじゃない」って叫んだとしても、事故ってしまえば、言い訳にもなりません。
あの日、ボッーと帰ってきた日から…
(おそらく、あの日、気が付いただけで、以前から、たびたび「漫然と」運転していたと思われますが)
なんとか気力を振り絞ってボッーとしないように気合をいれて運転しています。
気合だけでは、どうしようもないので、いくつか自分に言い聞かせています。
車に乗って、すぐに発進しないこと
以前は、一刻も早く家に帰りたかったので、車に乗って、すぐさまブワーンとアクセル踏み込み走らせておりました。
でも、今は、違います。
どれだけ急いでいても、ひと呼吸おいてから発車させるようにしています。
実は、これは、追突事故を起こしてしまった友人が実践している方法なのです。
漫然運転を予防するために最も大切な事は、
「意識すること」なのです。
だって、「漫然運転」って、ボッーと運転するってことですものね。
心ここにあらずで運転しちゃうってことでしょ?
それならば、予防と対策は…
「心をココに戻すこと」ですよね。
友人は、事故以来、
「ただ落ち着いて運転しよう」とひと呼吸おくようにしているだけと言っていましたが、とても良い方法だと思いました。
マメムは、運転席に座ったとき、呪文のように自分に言い聞かせます。
心を「運転に戻す」作業を行うわけです。
- 今から家に帰るよ
- 運転して帰るよ
- しっり前見て頑張って
- 車間距離とってね
子供じみているようですが、かなり意識付けはできます。
とにかく、今から運転して帰るということを、しっかりと心に認識させます。これだけで、だいぶ違うのではないかと思うのです。
実際、追突事故経験者の友人Aも、
「車間距離、車間距離」
と呪文のように呟きながら運転しているらしく…
(そういえば乗せてもらった時、それらしきことをつぶやいて負ったような気がする)
つぶやくことで意識して車間距離を保てるそうです。
自分の耳に「言い聞かせる」のは有効な方法だと思います。
マメムは、特に夕方、帰りの運転のときには、必ず、ひと呼吸おいて自分に言い聞かせて発車するようにしています。
これで、少なくとも
「今日、どうやって帰ってきた?」
とつぶやくことはなくなりました。
いつもの道がクセモノなのです。
マメムが、後ろから衝突されたのも、友人が追突されたり、追突したのも、「いつもの道」でした。
事故は、知らない道でも起こりますが「いつもの道」でも起こるのです。
特に「いつもの道」は、「漫然運転」を起こしやすい道でもあります。
そうですよね?
マメムも、「いつもの道」だからこそ、「ボッーと」走って帰って来れたわけです。
知らない道で「ボッーと」走るなんて、ペーパードライバーあがりのマメムにはできません。
「いつもの道」こそクセモノですね。
マメムは、事故にあって以後、とにかく運転に注意を払うようになりました。
少し疲れてるかも?と自覚があるようなときには、特に注意するようになりました。
心ここにあらずで運転するのは、本当に危ない。
ぜひ、発車前の数秒間、心を戻す作業をしてみてください。
ひと呼吸おいて、今から運転するぞと自分に言い聞かす。
これだけでも、かなり違ってくると思います。
どうか、安心安全な運転を!