今回は、運転技術の話ではありません。
原付バイク通勤の相方に懇願した話です。
何を懇願したか?
お願いだから夜道は、できるだけ目立ってくれ!
相方がベンチコートを欲しいと言い出した。それはいいのです。問題は、色だ!
今年の冬は、あまりにも寒かった。
本当に人生で一番寒かったと個人的には思う。
だから、原付バイクで通勤している相方が、ベンチコートなるものを欲しいと言い出した時には、
「さもあらん」と思ったのです。
足首まである温かいやつ欲しい…
まあ、そうよの。買いよし。
すぐにネットで購入したらしい。
全身を喜びオーラで満たした相方が、
「これ、どう?」
見た瞬間…絶句した…
何も言わないマメムを見て、相方が、誉め言葉を催促してきた。
「いいじゃんね、これ?」
「うん、いいじゃん」
とでも答えると思ったか~、大バカ者。
「何? なんで? かっこいいべ?」
ああ、格好いいとも。フォルムはね。
問題は色だ!
「なんで黒にした?」
「えっ? かっこいいから」
ああ、そうだわね。
ふつうならね、白は汚れるしね、マメムだって黒がいいと言っただろーね。
だけどさ、よく考えてみて?
アンタ、そのコート、通勤に着るのよね?
そんでもって、
アンタのバイクは、真っ黒のスクーターよね?
もう一つ言わせてもらえば、
アンタの通勤リュック、「黒い」ですよね?
そうするとよ、
それ着て夜道を走ってごらんなさい。
真っ暗闇に真っ黒で、夜道に溶け込んで見えない人になるわね。
相方は、それでも抵抗してきた。
「いや、バイクのライトあるし」
車通勤をしているものとして言わせてもらう!
真っ暗闇に真っ黒なコートが、どれだけ見えにくいことか。
これが、都会なら、こんなにも怒らなかったかもしれない。
街灯が至る所にある都会の道、お店のネオンもマブシイ都会の道なら。
相方の黒いバイクも見えるのかもしれない。
(いや、知らんけど)
だけど、我が家はそこそこの田舎にある。
街灯なんて、まばらにしかない。
お店なんて3キロ先のコンビニしかない。
5キロ先にスーパーがあるけど8時に閉店する。
田んぼと用水路と山しかないの。
アンタが帰って来る時間なんて真っ暗闇なわけ。
でも、物流の方々のトラックは、結構、ビュンビュン走ってるの。
分かる?
この意味が?
ここまで、早口にまくしたてました。
その勢いに圧倒されたであろう相方は、一言…
「返品しようか?」
その一言で、かなり冷静になったマメム。
そうだ。もう買ってしまった。
返品するにも送料がかかるし面倒だ。
「いや、仕方ない。ほかで目立つ方法を考えよう」
着てもいいと悟った瞬間のニコニコ顔が少し腹立たしい。
本当に夜道の怖さがわかってねーな。
夜道はできるだけ目立つ格好をしてほしいと思う切実な理由
マメムが、なぜ、これほど怒ってしまったのか、
その理由を少しお話させてください。
マメムは、一応、車で通勤をしております。
春も夏も秋も冬も、当たり前のように車で通勤しております。
夏はいいの。
日が長いし、マメムが帰る頃は、まだ明るいことが多いので。
でも冬はね…
日が落ちるのが早いし、帰る頃には真っ暗で。
だいたい毎日、同じ時刻に帰途につきます。
それで、だいたい歩行者の方々も同じ時間に同じところを歩いておられます。
つまりね、毎日、同じ時間に同じ歩行者とすれ違うという事です。
いつも通る一本道には、歩道がない。
歩行者は、そんなに多くはない。
けど、ゼロではない。
毎日すれ違う親子連れ(たぶん父と子だと思う)がいる。
彼らは、冬には、おそろいのネイビーのダウンジャケットを着ているのだ。
最初に、その親子連れを意識したのは真冬だった。
もう忘れもしない。
左側前方にヒラヒラした何かを発見した。
少年だと認識したときには、すれ違っていた。
車だからね。走ってるからね。時速50キロだからね。
どうも、少年が、手を広げて平均台を渡るようにしながら歩いていたようだ。
ネイビーのダウンから手の平だけが浮いて見えたのね。
(後日、それがその少年の習慣、クセなのだと確認した。)
心臓が、バクバクを通り越して冷たくなった。
凍り付くって聞くけど、こういう状態なのかと初めて知った。
いやぁ、本当に怖かった。
言葉では言い表せない恐怖を感じた。
何が怖かったかって?
直前まで見えなかったことよ。
注意力が足りないのか、目が悪いのか、ライトの光が弱いのか…
もしかすると全部なのかもしれない…
もう嫌だ、無理だ、やっぱり運転無理だと少し病んだからね。
それ以来、その親子連れには、めちゃくちゃ注意して運転しております。
少しよけ気味に走ったりしてね。
だって、少年だもの、ふざけたいときもあるだろうしね。
ヒラヒラ踊ってる時もあれば、猛ダッシュしてるときもあるしね。
ただ、願わくば、お父様もお子様も、ちょっと派手目な上着にしていただけたら嬉しいのだけどね~。
という事情(個人的トラウマ)によって、
過剰な怒りを相方にぶつけてしまったことを少し反省しつつ、
それでも、危ないことには変わりないので、
「目立ってなんぼ大作戦」を結構することとした。
夜道で目立つのは難しい。それでも、黒よりマシな色はある。黄色いリュックを背負わせた。
さて、どうするのがいいか検証した結果…
とにかく、黄色と白が一番よいと判断した。
いろいろなサイトを調べましたが、個人的に一番分かりやすかったのは、茨城県警の「交通安全瓦版 平成30年6月NO25」と、トヨタ交通安全センターのサイト「モビリタVol42」でしたね。
まず、相方に提案したのは、ヘルメットを「白」にすること…。
しかし、拒否られました。
曰く…
「交通指導のお巡りさんに間違えられるのがイヤ」と
うん。まあ、そうかも。
マメムも車の運転中に、後ろから白いメットのバイクが来たら、悪いことしてなくても、ちょっと身構えちゃうもんね。
まあ、相方のヘルメットは、くすんで輝きは失われているが、シルバーだし。
マメムには、「灰色」にしか見えないが、相方は「シルバー」と呼んでいる。
ここは、妥協し、「白いヘルメット」は諦めた。
でも、後日、反射シールというものを、こっそり貼り付けてやった。
気づいていると思うけど、何も言ってこないので、マメムも黙っている。
実は、バイクにも貼り付けたかったのだけど…
「イヤだ。バイクには何もしたくない。」
「なんで? バイクにキラキラ貼っておけば目立つじゃん。」
「絶対に嫌。」
断固拒否の姿勢を崩さない相方。
マメムも、激しく応戦した。
「じゃさ、どーすんの?
バイクも黒、コートも黒って、
アンタ、『まっくろくろすけ』よ。
いいの?、これから一生、
『すすわたり』って呼ぶよ。」
でも、どれだけ「すすわたり」と呼んでも、相方の意思は変わらなかった。
しかし、放って置くわけにもいかない。
何と言っても、相方は、毎日、通勤せねばならないし。
安全だと認められるまでは、「黒コート」はお預け状態にしてあるし。
古い(たぶん5年は着ている)
白に近いベージュのジャンバーを着て、寒そうに通勤している相方を見るのは忍びない。
そこで決断した。
「わかりました。リュックを黄色にします!」
そう宣言したとき、相方はつぶやいた…
「小学生じゃないんだけど…」
いいえ。もう嫌とは言わせません。
リュックに反射バンドを巻くことも考えたけど、ズボラな相方が、どっかで失くして、そのままということが大いにありえそうだったので、そのアイディアは却下。
もう、リュックの色を変えるぐらいしか思いつかない。
マメムは、泣く泣く宣言した。
「リュックは、買ってあげます。」
痛い出費だが仕方がない。
それでも、相方は渋っていたが、無理やり購入した。
でも、黄色いリュックって、なかなか…
その、なんていうか(笑)
若い方々なら良いだろうなぁ、
リュック自体はイイ感じだし。
持つ人が持てば似合うのだろうけどね。
相方は、頑張って黄色いリュックを背負って通勤しております。
会社の同僚女性に「カワイイ~」などと言われているようです。
マメムも、相方の走る姿を確認しましたが、
夜道にボワッと少し浮きあがって見えるようです。
うん、目の悪いマメムにも煮えるから、
他のドライバーさんたちにも見えるに違いない。
あと、思った以上に、反射シールが目立つ気がする。
ライトがあたると、光るって本当なんだ…
なので、雨の日用の長靴にも反射シールを張り付けようと思います。
ライトは、下向きなので、下側に反射シールを身に着けた方が効果が高いらしい。
雨の日以外も、なんか光るものを貼り付けなきゃね。
で、いつか、こっそりバイクにも反射シールを貼ってやろうと目論んでおります。
どうぞ、夜道を帰宅せねばならない皆さま、
本当に安全が守られますように。
本当に、心からどうぞお気をつけて。
相方のは、少し違うけど黄色いリュック可愛いですよね。